沖縄タイムスに掲載された投稿
2010年02月27日
ベトナム青葉奨学会の村田光司さんが、沖縄タイムス2月20日付け寄稿欄に書かれた文章です。
去った2月5日、ベトナム中部のクアンナム省タムキー市の公会堂で、「アレン・ネルソン奨学金」の支給式が行われました。
米海兵隊員としてベトナム戦争に参加したアレン・ネルソンさんは、1996年以降何度も沖縄を訪ね、戦争の真実について私たちに語りかけてくれました。そのアレンさんが「多発性骨髄腫」という深刻な病気に侵されていることがわかったのは、昨年の1月。アレンさんの闘病を励ますため、友人たちが治療費のカンパを呼びかけたところ、短期間のうちに沖縄で130万円、全国では1000万円を超えるお金が集まりました。しかし、3月25日、アレンさんは亡くなりました。集まったお金はアレンさんの入院費や葬儀の費用に充てましたが、かなりの金額が残り、遺族の方から「アレンの遺志を生かすために使ってほしい」との希望が伝えられました。
昨年6月、私たちベトナム青葉奨学会沖縄委員会は、アレン・ネルソン基金の代表の方から「基金の残りをベトナムの人たちのために役立ててもらえないか」との打診を受けました。話し合った結果、基金をベトナムの銀行に預け、その利子(年利約8パーセント)を活用して、かつてアレンさんが駐留した場所であるタムキーの周辺の子どもたちを対象に、「アレン・ネルソン奨学金」を設立してはどうか、ということになりました。青葉奨学会代表のホーエ氏からも、この構想に全面的に賛同するという言葉をいただきました。ホーエ氏はタムキー市の学習奨励会の方々に協力を依頼、私たちはアレンさんの本を翻訳してベトナム語の小冊子を作るなど、準備を進めました。そして、このほど発足にこぎつけ、タムキーの小学生100名に、私たちが奨学金とアレンさんの小冊子を手渡してきました。
支給式のあと、一人の生徒の家を訪ねました。かつての沖縄を思わせる、つつましくも穏やかな暮らしがありました。しかし昨年秋の台風のために稲の収穫がほとんどできず、現在の家計はとても厳しいため、お母さんが出稼ぎに行くことも考えているということでした。アレン・ネルソン奨学金が、生徒たちを支えるために、多少は役に立ってくれるでしょうか。
支給式や現地の様子について「ベトナム青葉奨学会」のブログに詳しい報告を載せました。また2月27日午後6時より、那覇市NPO活動支援センター会議室で「アレン・ネルソン奨学金」発足報告会を行います。多くの方々の参加をお待ちしています。問い合わせは080-2719-4720村田まで
去った2月5日、ベトナム中部のクアンナム省タムキー市の公会堂で、「アレン・ネルソン奨学金」の支給式が行われました。
米海兵隊員としてベトナム戦争に参加したアレン・ネルソンさんは、1996年以降何度も沖縄を訪ね、戦争の真実について私たちに語りかけてくれました。そのアレンさんが「多発性骨髄腫」という深刻な病気に侵されていることがわかったのは、昨年の1月。アレンさんの闘病を励ますため、友人たちが治療費のカンパを呼びかけたところ、短期間のうちに沖縄で130万円、全国では1000万円を超えるお金が集まりました。しかし、3月25日、アレンさんは亡くなりました。集まったお金はアレンさんの入院費や葬儀の費用に充てましたが、かなりの金額が残り、遺族の方から「アレンの遺志を生かすために使ってほしい」との希望が伝えられました。
昨年6月、私たちベトナム青葉奨学会沖縄委員会は、アレン・ネルソン基金の代表の方から「基金の残りをベトナムの人たちのために役立ててもらえないか」との打診を受けました。話し合った結果、基金をベトナムの銀行に預け、その利子(年利約8パーセント)を活用して、かつてアレンさんが駐留した場所であるタムキーの周辺の子どもたちを対象に、「アレン・ネルソン奨学金」を設立してはどうか、ということになりました。青葉奨学会代表のホーエ氏からも、この構想に全面的に賛同するという言葉をいただきました。ホーエ氏はタムキー市の学習奨励会の方々に協力を依頼、私たちはアレンさんの本を翻訳してベトナム語の小冊子を作るなど、準備を進めました。そして、このほど発足にこぎつけ、タムキーの小学生100名に、私たちが奨学金とアレンさんの小冊子を手渡してきました。
支給式のあと、一人の生徒の家を訪ねました。かつての沖縄を思わせる、つつましくも穏やかな暮らしがありました。しかし昨年秋の台風のために稲の収穫がほとんどできず、現在の家計はとても厳しいため、お母さんが出稼ぎに行くことも考えているということでした。アレン・ネルソン奨学金が、生徒たちを支えるために、多少は役に立ってくれるでしょうか。
支給式や現地の様子について「ベトナム青葉奨学会」のブログに詳しい報告を載せました。また2月27日午後6時より、那覇市NPO活動支援センター会議室で「アレン・ネルソン奨学金」発足報告会を行います。多くの方々の参加をお待ちしています。問い合わせは080-2719-4720村田まで
Posted by eiko2009 at 00:04│Comments(0)
│アレン・ネルソン奨学金