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eiko2009

追悼 アレン・ネルソンさん

2009年03月28日

今日(3月28日)の沖縄タイムスに、代表の宜野座映子さんが追悼文を寄せています。
なお、昨日(3月27日)は沖縄タイムス、琉球新報の両紙がアレンさんの訃報を掲載しました。

追悼 アレン・ネルソンさん

 大切な友人、ベトナム戦争従軍元海兵隊員のアレン・ネルソンさんが亡くなった。
 訃報は、26日読谷村で行われた「ベトナムと沖縄~文化と平和の夕べ~」の会場に届いた。会場でアレンへの支援を呼び掛けたところ、参加者の温かい思いが伝わり胸がいっぱいになった直後のことだった。アレンのパートナー、アネッタさんは、「つらい闘病でしたが、最後は安らかで、私が手を握る中、息を引き取った」と知らせてくれた。
 2月に活動を始めた「アレン・ネルソン基金・沖縄の会」には、26日までに130万円余の募金が寄せられた。3月8日にはそのうち70万円をニューヨークの彼の自宅に届けたばかり。多額の募金にアレンは驚き涙した。これは13年間にわたり、身を削って戦争の真実を伝えてくれたアレンへの感謝のしるしなのだ。
 今、私の耳にアレンの声が聞こえる。「僕は決して語ることを止めないよ。だって、戦場に行った仲間は全員死んだんだ。生き残った僕は戦争の悲惨さを話さなければ。もし、一人でも僕に戦争の真実を話してくれていたなら、僕はどんなに貧しくても高校を中退して海兵隊に入ることはしなかった」という声が。
 20年かかって戦争体験による心的外傷後ストレス障害(PTSD)を克服した彼は、アネッタさんとともにベトナムへ謝罪に行った。会場で明らかに米軍が散布した枯葉剤の影響と思われる障がいを患った人々を見た時「涙が止まらなかった」と話してくれた。
ところが枯葉剤の影響はアレン自身にも及んだのだ。医者はベトナム帰還兵がアレンと同じ種類のがんを発症していると指摘。アレンの命は奪われた。
戦争は勝者も敗者もなく、ただ苦しみと悲しみだけを生んでいく。そして、その連鎖は今なお続いている。
 アレンはゴーヤーとテビチが大好物になり、サンシンを弾くようになった。この間の全国で講演回数は2000回にも及び、戦争の真実を語り続けた。それを聴いた私は「NO WAR!」を言い続けていこう。アレン、ありがとう。

(沖縄タイムス 2009年3月28日)



Posted by eiko2009 at 20:41│Comments(1)
この記事へのコメント
ショックです。新聞でネルソンさんが亡くなった事を知りました。2年ほど前だったか、神戸に来られた際に講演会に行きました。戦争映画などは戦争をかっこよく見せているが、実際は、死臭、血の臭い、生生しい状況があることを話てくれました。また、沖縄の米軍基地のことも、知らなかったことをたくさん話してくださり、とてもとても心に残るお話だったこと、今でも忘れません。元気にみえたネルソンさんが、病気と闘っていたとは・・。平和を大切にする心、忘れずに伝えていきたいと思います。どうか天国で見守っていてください。
Posted by 溝渕ゆうこ at 2009年03月29日 00:03
 
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