アレン・ネルソン奨学金（アレン・ネルソン基金沖縄の会）

ランドールさん（沖縄キリスト教短期大学特任教授、元沖縄国際大学教授）の最後の講演を是非聞きたくて、キリ学のチャペルに行った。米軍統治下の１９６９年に宣教師として来沖し、一貫して反戦平和を穏やかに地道に訴え続けてきた彼から学んだことは実に大きかったからだ。
　沖縄戦が勃発した１９４４年、１１歳だった彼は「兵隊になって一人でも多くの日本人を殺したかった」というのを聞いて、少し驚いた。でも軍隊に入り、人を殺す訓練を受けた時自分が人間でなく機械の一部にならないと殺せないことに気付いた、とランドールさんが語った。その時アレンが重なった。
　ランドールさんは最後に「間接的にも直接的にも精神的にも物理的にも、基地に依存しないことだ。依存すれば支配されやすい。」と私たちに重要なメッセージを送ってくれた。去年、同じキリ学のチャペルで、コザミュージックタウンで起きた中学生暴行事件に心痛め来沖したアレンが最後にこう語ったのが重なった。「沖縄の人、特に若者は沖縄の将来を考える時にきている。沖縄に米軍基地がある限り君たちに未来はありません」と言ったアレンと。

（宜野座）